秋鍬吟-王陽明 意訳付き中国の陽明学の祖である。幕末日本でも志士の間で陽明学うを学ぶものが多かったと言う。 大塩平八郎や西郷隆盛、吉田松陰、河合継之助もだ。 司馬遼いわく、自分の思想を濃縮し行動することによって表現する学問だった。 『知行合一』、知識と行動は表裏一体でなければならない。 (かなり意訳・・・) 男、丈夫は宇宙大に生きなさいと。何を自分で自分を縛り虜のような状況になっているのか? 自分をもっと有効に使いなさい。 そんな暗い顔してどうしたんだ。 歩いていけば、それが君の道だ! 天がすべて裁くであろう。小さな頭を悩まさず自分でどうこうしてやろうなんて思わなくても・・。 馬鹿な奴が熱い汁を飲んで火傷した。それから食を絶ち死んでしまった。 大切なのはまずすすむことだ! 知者は惑わず 仁者は憂えず 君なんぞ寂々として双眉愁うるや 歩にまかせて行来すれば皆坦道 天によりて判下る 人謀にあらず これを用うればすなわち行き 捨つればすなわち休す この身効こう蕩 虚舟浮かぶ 丈夫は落落 天地をあぐ あに顧みて束縛 窮囚の如くならんや 千金の珠 鳥雀を弾ぜんや 土を掘るに何ぞしょくるを用うるを煩わさん 君見ずや東家の老翁 虚患をふせぐを 虎夜室に入ってその頭を噛む 西家の児童は虎を知らず 竿をとって虎を駆ること 牛を駆るが如し 痴人えつに懲りて遂に食を廃し 愚者溺を畏れて先ず自ら投ず 人生命に達すれば自ら奢落 憂ざんひきいたずらに秋鍬 |